磁気探査方法

■水平探査

添付画像 探査区域は、あらかじめ測量を行い座標値を求める。この基準点をもとに、1ヶ所直交座標を設定し、原則として測線はこの座標軸に平行に0.5m間隔をとることにする。
探査にあたってはまず、探査区域内の地表面に露出している鉄類を可能な限り除去したあと探査測線に間縄を張り、この間縄に沿って探査コイルを移動させる。この時、探査コイルは測線方向に向け両端につけた吊りロープで2名の作業員が水平に吊り下げ、地表面より10cm上方を1m/秒で歩行移動させ探査を行い、測定される磁気傾度を記録させる。測線に張る間縄には 0・10・20・・・・10m間隔に顕著な印をつけてあり、探査コイルの中心がその印の間上を通過する瞬間原記録にマークを入れ測線と記録の対応をつけ、記録から読み取る異常点の位置は、現地に再現できるようにする。

■経層探査

添付画像 地表面だけの測定では探査する事が出来ない深部(地表面より0.5m以上)に埋没する不発弾等の探査は、順次表面を掘り下げてその面で測定する経層探査方法で行う。
この方法は、0.5m程度の薄い層の掘削を繰り返しながら探査を行なう方法である。

■ 確認探査(確認対象磁気量=1ガウス以上)

添付画像 作業方法は、記録波形より計算される磁気異常反応位置にペンキでマーキングした後、センサーを使用し磁気異常反応の確認を行い、人力により慎重に埋没深度まで堀削して異常物の確認をし撤去する。
異常物撤去後は、再度センサーを用いて再確認探査を行い磁気異常反応の消滅を確認する。
以下に、確認探査の手順を示す。

①異常点位置出し(センサーにて磁気異常を確認)
②人 力 堀 削
③異常反応物の確認 → 写真撮影 → 撤去
④再確認探査(磁気異常反応の消滅確認)

■ 鉛直探査

添付画像 鉛直磁気探査は、探査孔を鉛直に削孔し、その中に磁気傾度計を挿入して地下深い所まで磁性体の有無を検地する事にある。磁気測定は、センサーを挿入し磁場の変化を連続的に測定し記録する。
又、鉛直探査を実施するときは、ボーリング機械で予定の深度(5インチ砲弾・250kg爆弾・50kg爆弾の貫入深度)まで削孔を行うが、削孔下の安全性を確かめる為、所定の孔底下安全確認を行い予定の深度まで測定して下方の安全を確認し削孔を完了する。
次に、予定の深度まで削孔を完了したら検出される磁気異常点の埋没深度を決めるために、センサー先端より0.3m毎に印を吊り下げロープに付けGL=0mとして、この印が削孔口の位置になった時に、探査員が測定員に合図を送り、連続して磁気測定記録に0.3m間隔の印を入れ異常点の有無を確認する。これより、検出される磁気異常点の埋没位置削孔口からの距離(深度)として求める。
尚、ボーリング孔が崩れるのを防ぐため、非磁気性ステンレスパイプを挿入して探査を実施する。

■ 機械ボーリング

添付画像 鉛直探査の削孔に使用するボーリングマシーンは、ロータリー式ハイドリックフィード型の吉田YBM−05機種で試錐能力は50mである。
削孔の方法は、今回の業務においてはGL0mより-0.3mまでは空掘とし、所定の孔底下の安全を確認しながら計画深度まで削孔する。
探査の孔壁保護は、1.0m切りのステンレス製の削孔器具を兼ねたパイプを使用し、自走式のキャタピラにボーリングマシーンを搭載し、削孔を実施する。
尚、ボーリングマシーン本体主要部の名称及び能力等については、探査機器仕様の頁(P−4)に搭載する。
以下に、ボーリング状況図を示す。